太田玉茗賞 

時
　　　西中学校三年　蓮見　果奈

久しぶりに妹と二人で北小に行った
たった三年前、私も小学生だったのに
なぜか遠い遠い昔のなつかしさ
鉄棒、ブランコ、羽生山だって
こんなに小さかったっけ？
校庭だってもっともっと広かったはずなのに…

目をつぶれば時が静かに流れる
運動会　陸上練習　鼓笛練習
みんなこの校庭で頑張った
昼休みのケイドロが大好きだった
思い出が頭の中でかけめぐる…
友達もみな三年前の小学生
自然と笑みがこぼれる

妹にポンと背中を押され
目を開けば
私は中三の受験生
時はさらさらとページをめくるように
流れている…

――あと三年経ったら
中学校の校庭に来てみよう
更に成長した私が
今の私をなつかしむにちがいない