若い世代のヘルスケア「プレコンセプションケア」

公開日 2025年07月25日

プレコンセプションケアとは

プレは「前に」、コンセプションは「妊娠・受胎」という意味で「妊娠前の健康管理」という意味です。
若い男女が将来のライフプランを考えて、日々の生活や健康と向き合うことです。正しい知識を得て健康的な生活を送ることで、将来の健やかな妊娠や出産につながり、未来のこどもの健康の可能性を広げます。
妊娠や出産を考えていなくても、プレコンセプションケアを実践することで今の自分がもっと健康になり、人生100年時代の満ち足りた自分の実現につながります。

プレコンチェックシート

もっとすてきな自分になるために、未来の家族のために、できることから始めて1つずつチェック項目を増やしていきましょう。

プレコン・チェックシート(女性用)(国立成育医療研究センターホームページ)

プレコン・チェックシート(男性用)(国立成育医療研究センターホームページ)

 

健康でいるための生活習慣

適正な体重の管理を

栄養不足による若い女性のやせ(BMI/18.5未満)は貧血や将来の骨粗鬆症の原因になります。一方、栄養過多や太り過ぎ(BMI/25以上)は、将来糖尿病や高血圧などさまざまな病気のリスクを高めます。やせや肥満も、不妊や妊娠・出産のリスクを高めます。男性の肥満も不妊のリスクを高める報告があり、注意が必要です。
BMIを計算して、適正体重を維持するよう心がけましょう。

   ※BMI=体重(キログラム)÷身長(メートル)÷身長(メートル)

筋肉を増やして、体力・代謝を高めましょう

適正体重の維持に積極的な運動は欠かせません。血流がよくなり,筋肉量が増えることで代謝も高まります。運動はこころの状態にも良い影響を与えます。1週間あたりの運動量の目安は150分です。1日に換算すると約20分です。時間に余裕があるときは、いつもより少し運動量を増やすことを意識してみましょう。

健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023(厚生労働省)

ストレスと上手につきあいましょう

ストレスとは、外部からの刺激によって体やこころに生じる反応のことです。現代社会はストレスが多く、こころの不調を抱えることもあるでしょう。まずは自分がストレスを感じていることに気づくことが大切です。また普段から自分なりのストレス解消法を見つけておきましょう。体を動かす、腹式呼吸をする、今の気持ちを書き出してみるのもおすすめです。困ったときには、専門の窓口に相談しましょう。

バランスのとれた食事をとりましょう

1日に「何を」「どれだけ」食べたらよいか食事バランスガイドで確認しましょう。主食・副菜・主菜・乳製品・果物の5つのグループをバランス良く食べましょう。栄養不足による若い女性のやせは、貧血・肌荒れ・骨密度や筋力の低下などを引き起こします。月経不順や不妊、低出生体重児の原因になるなど、将来の妊娠・出産にも影響を与えます。
また、葉酸は胎児の先天異常である神経管閉鎖障がいの予防のため、妊娠前から十分に摂取していることが大切です。葉酸は緑黄色野菜に多く含まれています。サプリメントも上手に活用しましょう。

 妊娠前からはじめる妊産婦のための食生活指針(国立健康・栄養研究所)

よい睡眠をとりましょう

運動・栄養・休養は健康づくりに欠かせない3大要素です。睡眠不足は、日中の眠気や疲労にくわえ、頭痛や気持ちの不安定さ、注意力や判断力の低下につながります。睡眠の問題が慢性化すると、肥満、高血圧、糖尿病、心疾患などの病気につながるおそれもあります。日常的に睡眠の質(睡眠休養感)と量(睡眠時間)を十分に確保することが大切です。個人差はありますが、1日の睡眠時間は6から8時間が理想的といわれています。

 健康づくりのための睡眠ガイド2023(厚生労働省)

たばこをやめましょう

たばこは、がん・心臓病をはじめたくさんの病気を引き起こします。また、男女ともに不妊症のリスクが増加し、特に妊娠中の喫煙は流産や早産、低出生体重児などのリスクが高くなります。赤ちゃんが生まれた後も乳幼児突然死症候群のリスク要因となるなど、その影響はきわめて広範囲です。周りの人が喫煙で出す煙を吸う受動喫煙も健康に影響を及ぼすので、自身や周囲の人が妊娠する前から禁煙に取り組みましょう。

 喫煙・健康づくりサポートネット(厚生労働省)

適度な飲酒をこころがけましょう(妊娠中は禁酒を)

適度な飲酒を心がけましょう。妊娠中にお酒を飲むと、アルコールは胎盤をとおって赤ちゃんにも影響し、流産や早産、胎児性アルコール症候群などのリスクが高くなるので控えましょう。

 健康に配慮した飲酒に関するガイドライン(厚生労働省)

検査やワクチンを受けましょう

性感染症の予防と治療を

性感染症の中には不妊の原因になったり、赤ちゃんの健康に影響を及ぼす可能性があります。検査を受けて早期に発見し、治療を行うことが重要です。パートナーがいる場合は、お互いに感染することがないよう、パートナー間で予防・治療に取り組むことが大切です。

 性感染症(厚生労働省)

その他の感染症

風疹・麻疹・みずぼうそうなど、性感染症以外にも妊娠中にかかると赤ちゃんに影響を与える恐れのある感染症があります。日頃から、手洗いやうがいなどの感染症予防に務めるとともに、ワクチンで予防できるものもあるため、妊娠を考える前にパートナーや家族を含め、必要なワクチンの接種を検討しましょう。

 妊娠と感染症(こども家庭庁)

がん検診を受けましょう

女性は20代から子宮頸がんが増え、30代から乳がんが急増します。2年に一度の子宮頸がん検診と月1回の乳房のセルフチェックを行い、40歳からは乳がん検診を受けましょう。気になることがあれば、専門医を受診しましょう。
男女ともに、40歳からは肺がん、大腸がん、50歳からは胃がんの検診を受けましょう。

ブレスト・アウェアネス(乳房を意識する生活習慣のすすめ)

 

不妊症・不育症とは

一般的には妊娠を望む男女が避妊せずに性交し、1年以上妊娠しない場合、不妊の可能性があるかもしれません。また、妊娠するものの、流産・死産を繰り返してしまうことを不育症といいます。原因は様々ですが、不妊については原因は男女半々にあると言われています。ご心配がある場合は、専門の医療機関を受診しましょう。

不妊治療・不育症に関する埼玉県の相談窓口

埼玉県では不妊治療及び不育症、プレコンセプションケア(思春期の将来の妊娠などを踏まえた健康)に関する相談窓口として「不妊専門相談センター」「プレコンセプションケア相談センター埼玉 ぷれたま」「不妊症・不育症等ピアサポートセンター ふわり」「県保健所」の4つを設けています。

県の相談窓口

関連情報

国立成育医療研究センター(プレコンセプションケアセンター)

埼玉県庁ホームページ「思春期からの男女の健康について(プレコンセプションケアを知っていますか?)

お問い合わせ

健康福祉部 こども家庭課
住所:埼玉県羽生市東6丁目15番地
TEL:048-561-1121
FAX:048-563-4581

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