永明寺古墳(埼玉県指定史跡)

公開日 2018年05月24日

更新日 2020年05月27日

(指定年月日:平成27年3月13日)

永明寺古墳は、埼玉県羽生市大字下村君にある前方後円墳です。県内北東部、利根川近くにあり、当時の国境付近につくられた古墳として学術的に永明寺古墳(空撮)も注目されている古墳です。墳丘の大きさは、長さ約78m、幅約42m、高さ約7mと、埼玉県内で確認されている前方後円墳の中でも10番目の規模を誇ります。また、近年の発掘調査で、幅20~30m、深さ約2.5mの大きさの濠が古墳を巡っていることがわかりました。

 

 

 

 

 

衝角付冑(しょうかくつきかぶと)大刀鐔(おおたちつば)昭和6年(1931)、後円部頂上部が発掘され、衝角付冑(しょうかくつきかぶと)や小札甲(こざねよろい)、大刀などの武具や轡(くつわ)などの馬具、鉄製鋸(のこぎり)といった金属製品が出土しました(平成23年3月18日市指定文化財、埼玉県立歴史と民俗の博物館寄託)。近年の発掘調査では、周濠から円筒埴輪などが出土しています。

 

 

 

永明寺古墳が造られた時期は、墳丘直下に、西暦495年前後に降灰した火山灰(榛名二ツ岳渋川テフラ)が堆積してることから、5世紀末から6世紀初頭(古墳時代中期終わりから後期初め)と考えられます。しかし、出土した武具や馬具は、6世紀中ごろから後半につくられた品物であることが推定されており、永明寺古墳がつくられた時期とはやや差がみられます。もしかしたら、最初に葬られた人はまだ副葬品とともに永明寺古墳の中に眠っているのかもしれません。

現在、史跡内は、私有地となっていますが、古墳は自由に見学できます。ただし、寺院の敷地の中にありますので、参拝者等に迷惑にならないよう気をつけて見学してください。

【保存活用計画】

古墳の適切な保護のため、専門家や古墳が所在する地域の方々の意見をお聞きして、史跡の価値を示し、今後の保存と活用の方針について定めました。

1.表紙、はじめに、巻頭図版、目次[PDF:544KB]

2.本文[PDF:3.27MB]

3.引用・参考文献[PDF:183KB]

4.資料編[PDF:375KB]

5.写真、奥付[PDF:463KB]

【関連文献】

松村勝1932『埼玉史談』第3巻第3号 埼玉郷土會

栗原文蔵・塩野博1969「埼玉県羽生市永明寺古墳について」『上代文化』第38輯 國學院大學考古学会

関義則・宮代栄一1988「県内出土の古墳時代の馬具」『埼玉県立博物館紀要』14 埼玉県立博物館

瀧瀬芳之・野中仁1996「埼玉県内の出土象嵌遺物の研究-埼玉県の象嵌装大刀-」『研究紀要』財団法人埼玉県埋蔵文化財事業団

羽生市教育委員会2017『永明寺古墳-保存目的の範囲確認調査-』

羽生市教育委員会2017『永明寺古墳とその時代-武蔵国村君の大古墳-』展示図録

地図

永明寺古墳の位置

PDFの閲覧にはAdobe System社の無償のソフトウェア「Adobe Acrobat Reader」が必要です。下記のAdobe Acrobat Readerダウンロードページから入手してください。

Adobe Acrobat Readerダウンロード