公開日 2021年12月14日
更新日 2021年12月14日
着衣着火とは
調理中にガスこんろの火が接触するなど、何らかの原因で身に着けている衣服に火がついて燃え上がることを「着衣着火」といいます。特に袖口から着火する場合が多く、腹部などから燃え出すと重度のやけどや死亡に至る可能性があり大変危険です。「着衣着火」は、ちょっとした不注意で誰にでも起こりうる現象で、大変危険であるにも関わらず意外と知られておりません。
総務省消防庁の統計によると、平成27年から令和2年までの6年間に火災により6,944人の方が亡くなっています(放火自殺等を除く)。そのうち着衣着火で亡くなった方は572人(約8%)で8割以上が65歳以上の高齢者(493人)です。毎年全国で約100人の方が着衣着火で亡くなっています。
住宅内での「着衣着火」の原因となりやすいものは、ガスこんろ、ろうそく、ストーブ、たばこなどです。中でも「ガスこんろ」による事故が最も多く、次いで「ろうそく」となっております。
屋外では、枯草を燃やすなどたき火等により炎が衣服へ燃え移るケースが一番多くなっております。
着衣着火の事故事例
・ガスこんろを使用中、上半身をかがめた際に火が衣服に燃え移った。
・調理中、ガスこんろの奥にある鍋を取ろうとして袖口に火が燃え移った。
・仏壇のお供え物を替えようとした際、ろうそくの火が袖口に燃え移った。
・厚着をしていたため、衣服にストーブの火が燃え移ったことに気づくのが遅れた。
・屋外でたき火等をしていたら、炎が風にあおられ衣服に燃え移った。
羽生市においても、令和3年中に「たき火中に炎が衣服に燃え移った」また「枯草を燃やそうとして用意したろうそくの火が衣服に燃え移った」という着衣着火の事故が2件発生しています。
着衣着火を防ぐために
一般的な注意点
・衣服に火が燃え移ると、重度のやけどや死亡事故にもつながることを理解しておくことが大切です。
・高齢者や子供に対しては特に周りの人が気を付けてください。
・屋外でのたき火等は特に注意が必要です。風の強い日は衣服に炎が燃え移りやすく、着火するとすぐに燃え広がり大変
危険です。また、屋外でたき火等をする場合は、必ず消火用の水バケツ等を用意しましょう。
具体的な注意点
・調理を行う際は燃えにくい防炎加工されているエプロンやアーム(腕)カバーなどを着用しましょう。
・ガスこんろなどの機器を使うときは、マフラーやストール類は外すよう心掛けましょう。
・火を取り扱うときは、襟や袖が広がっている衣服は着火しやすいので避けましょう。
・ガスこんろの奥に調味料などの手に取る物を置くのはやめましょう。
・鍋等の底から炎がはみ出さないよう、ガスこんろは適切な火力に調整しましょう。
・ガスこんろの火をつけたままにして、こんろ越しの作業はやめましょう。
もしも「着衣着火」してしまったら
万が一、衣服に火がついた場合、その衣服が素早く脱ぐことができる場合は脱いでください。脱ぐことが難しい場合は火のついた部分を叩いたり、水ををかけるなどして早急に火を消しましょう。近くに水がない場合は「ストップ」「ドロップ&ロール」!(止まって、倒れて、転がって)という着衣着火時の対処方法があります。
ストップ(止まって)
衣服に火がついたまま走ると、かえって火の勢いを大きくするので絶対に走ってはいけません。その場に止まります。
ドロップ(倒れて)
地面に倒れこみ、燃えているところを地面に押しつけるように、体と地面をくっつけます。
ロール(転がって)
ゴロゴロ転がることで、衣服についた火が地面と当たって広い範囲を窒息消火します。転がるときは、両手で顔をおおうようにしてください。顔へのやけどを防げます。
衣服の火が消えたら、すぐに消防署(119番)へ通報してください。
万が一、やけどをしてしまったときは、流水で冷やしてください。救急車を呼ぶ必要がある場合には、到着を待っている間も流水で冷やし続けましょう。
消費者庁公表資料
着衣着火に御用心!毎年約100人の方が亡くなっています![PDF:726KB]
お問い合わせ
消防本部 予防課
住所:埼玉県羽生市大字藤井下組990番地1
TEL:048-565-1234
FAX:048-565-1177
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